デッドオアアライブ(筐太郎29スタンダード筐体)

実機について

"兄さん、もうすぐ、もうすぐだよ…"

夢幻天神流第18代頭首。 その座を継ぐはずの兄・疾風(ハヤテ)は何者かに襲われ、半死半生の身となる。
父・紫電は真相を決して語ろうとはせず、かすみに己の後を継ぐように命じた。
かすみの心の中には今も、自分よりはるかに強くてたくましい兄の勇姿があった。
かすみは誰にも何も告げぬまま里を飛び出た。
全ては兄の仇を討つため、そして真実をつかむために…

(セガサターン版「デッドオアアライブ」解説書より)


1996年10月、テクモ(コーエーテクモゲームス)から登場した、同社初の3D対戦格闘ゲームである。
当作品の開発に当たっては「バーチャファイター」を意識しており、セガのシステム基板「MODEL2」をセガ以外のメーカーで初めて採用している。

登場キャラクターは忍者・功夫・女子プロレスラーなど、総勢8人。
「バーチャファイターシリーズ」と同様に、基本的に実際の人間が出せる格闘技で戦う。
8方向レバーと3つのボタンで自分のキャラクターを操作するが、「バーチャファイターシリーズ」と大きく異なる操作もある。
ポリゴンを用いた3Dゲームであるが、他の2D対戦格闘ゲームの様に横から見た視点で、基本的に相手と向き合う形になる。
レバー入力でキャラクターが向いている方向へ移動する。短く連続で入力するとダッシュする。
真上・斜め上に入力するとジャンプ、下に入力するとその場でしゃがむ。斜め下に入力すると屈みながら防御や前進も可能。
対戦相手と反対方向に長く入力すると防御態勢を取る。
(防御がボタンに割り当てられている「バーチャファイター」と異なる)
3つのボタンはコントロールパネルの左から見て、以下のような割り当てとなる。

  • ホールドボタン…相手を捉えて投げ技を繰り出したり、ダウン時に素早く起き上がる。最も重要なボタン。
  • パンチボタン…相手を拳で攻撃する。
  • キックボタン…相手を蹴り技で攻撃する。
「打撃・掴み・投げ」の3動作が「三すくみ」の関係になっている点が、従来の対戦格闘ゲームと大きく異なる部分である。
即ち、「打撃は投げに勝り、投げは掴みに勝り、掴みは打撃に勝る」と言う、大まかな優劣関係になっている。
対戦で重要となる掴み(ホールド)に関係する操作は以下となる。
  • オフェンシブホールド…何もしてこない相手に一方的に攻撃を仕掛ける。相手に向ってレバー入力とホールドボタンで操作する。

  • ディフェンシブホールド…相手が打撃してきた瞬間にホールドボタンを押す。タイミングが合えば相手の手・足を掴み、
    そのまま逆に投げ返したり、相手の体制を崩して隙を作る事が出来る。
    キャラクターによっては、特殊な操作が必要になる場合もある。
相手から連続で投げられそうになった時、3つのボタンをタイミング良く同時に押すと抜け出す事が出来る。
デンジャーゾーン(下記)に叩き付けられそうな状況下でも、同様の操作で爆発によるバウンドが抑えられる。
(但し、着地時の爆発のダメージは避けられない)

「バーチャファイターシリーズ」の様なリングアウトは無いが、リング外周には「デンジャーゾーン」と称する特殊な地形が存在する。
この上を通過するだけでは影響は無いが、投げられて叩き付けられると爆発する。
爆発の衝撃でダメージを負い、空中に高く浮くために相手から更に追撃される危険がある。

セガ「バーチャファイターシリーズ」やナムコ「鉄拳シリーズ」と並び、当時の3D対戦格闘ゲームブームで人気作品となった。
業務用・家庭用向けに続編が制作されている。2015年「デッドオアアライブ5 ラストラウンド」以降の新作は登場していないが、
格闘ゲームに留まらず、「デッドオアアライブ エクストリーム ビーチバレーボール」を始めとしたバカンスゲームシリーズなど、
魅力的な女性キャラクターを前面に押し出した外伝作品も多数登場し、非常に人気が高い。
2017年にはVRゲームとして、コーエーテクモゲームスが開発した業務用VR体験筐体「VR SENSE」にもアレンジ移植された。
同シリーズに登場する女性キャラクターとミニゲームで遊んで勝利すると好感度が上がり、着用している水着がグレードアップする。
女性キャラクターの肌の質感もリアルに描き込まれ、近づくと香りも実際に感じられるという、VRならではの演出もある。

※…ミニチュア作品は、同社の純正筐体「筐太郎29スタンダード筐体」を使用。

作品&戯言 2018年3月の作品テーマは「テクモ」(旧社のテーカン、更に現在のコーエーテクモゲームスも含む)です。
子供の頃から遊んでいたゲームもあれば、あまり遊んだ事が無いゲームまで揃えましたが、
筐体ミニチュアを通じて、同社の歴史を辿っていただければ幸いです。

テクモ時代からの歴史的な作品であると共に、コーエー合併後もドル箱作品の一つですね。
今や格闘ゲームというよりは、上記のバカンスゲームとして女の子とのコミュニケーションを楽しむゲームになっちゃいましたが(笑)
作者は対戦格闘ゲームは好きな方ですが、ゲームセンターでは乱入対戦で初心者狩りに遭うのが嫌で殆ど遊びません。
このゲームも「バーチャファイターシリーズ」「ストリートファイターIIシリーズ」共々、セガサターン版を持ってまして、
自宅で兄や姪っ子達と、罰ゲーム(デコピン)を賭けて遊んでます。


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